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2004年3月
「決断の春」
★去年の春、「永沢まことのとっておきスケッチ上達術」を刊行してから丁度一年が経ちました。
この本を読んだことをきっかけにして、絵を描くことを開始した(あるいは再開した)人が、全国に多ぜい現れたことに、私もびっくりしています(出版社に届いた読書カードだけでも一千通を越えています)。
私の教室にも申込者が激増し、とても応じきれないため、この1年で10数回各地で公開講座を開きました。又、教室の卒業生?による「線で描くスケッチ」の教室が昨年末、東京に5つ誕生し、これで全国に8つの教室が活動を始めたことになります。
★絵を描くことを開始した人を見ていると、誰でもおおよそ次の3つの段階を経て、続けていったり、やめていったりすることが分かります。
第1ステップ「数」を描く。
「永沢まことのとっておきスケッチ上達術に」に書かれた「30枚描き」に挑戦することを始め、「描きまくり」の体勢に入る人と、そこまではやらない人、又はやめてしまう人にハッキリと分かれる。
第2ステップ「質」が変わる。
描きまくり、描き続けの体勢に入った人の内、他人の刺激などを受けて、たえず自分の絵の質を向上させ変えていこうとする人と、そこまではやらない人、このくらいで充分楽しいという人とにハッキリと分かれる。
第3ステップ「世に問う」気持ちになる。
「質」を向上させる努力をする人の内、身近に「ファン」が生まれたりするのをきっかけにして、絵の「仕事」をする、「個展」を開く、「教室」を開く、「手造り画集」をつくる、会社をやめて「留学」する、「公募展に出品」するなどなど、作品を「世に問う」てみたいと思い、行動に移る人と、そこまではやらない人、やりたくてもできない人とにハッキリと分かれる。
★実は、私自身かねてから毎年桜の花の季節になると、とても素直?な気持ちになるので「初心にかえる」ということにしています。
今年はそのため新年からケニアへ行き、老骨?にムチ打って60枚描きをやってみました。これから第2そして第3のステップに新しい気分で進んでいこうかと思っているところであります。
★勘違いしてはいけないのは、絵を描き始めたからといって誰もが、第1から第2、第3へ進んだ方がいいとはかぎらないことです。ひと区切りづつ、自分で判断することが大事なのです。絵を描く楽しさを知り、断固マイペースで描き続けるのもよし、「数」ではなく、1人「質」のみをゆったりと追及するのもよし、別のジャンルにスパッと切りかえるのもよしということです。
けじめをつけぬまま、なんとなく続ける「長すぎた春」が自分にとっても(周りの人にとっても)よくないことです。時間のムダ、お金のムダでもありますね。
★そこで時あたかも春です。
去年から絵を描き始めた人も、前から描いている人も、ここでいったん立ち止まることをおすすめします。静かに桜の花などを眺めつつ自らのステップの位置を見定め、春以降、どう足を進めるかを判断してみてください。
私も68歳の春、「脳コーソク」などに気をつけつつ、又新しい気持ちで描いていきたいと思っています。いっしょに歩き出す人、どうぞよろしく。

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